大正浪漫三部作を見る(6.18-6.24)

6月18日(日)
タワーレコード川崎まで、Kus Kusのリリースイベントへ行く。
今日のイベントは2回を見たが、どちらも40分弱のリリイベとしては長い時間を取ってくれていて楽しめた。
今までの曲も楽しいが、アルバムからの「Mist to Rainbow」が今までのKus Kusにはないタイプの曲だけれど中々良かった。

日本映画専門チャンネルで放送された、鈴木清順監督「ツィゴイネルワイゼン」を見る。
やはり自分が好きなのは、往年の日活アクションを監督していた頃の清順ではあるのだが、これはこれで嫌いではない。
大正浪漫三部作の中では、一応ストーリーらしい展開がある唯一のものだと記憶してたが、そこら辺も曖昧だな、改めて見ると。
そういう部分で考えると、多分にシュールレアリスムな映画だなぁ…なんて思って見ていた。
自分の中では、デルヴォーの絵画に通じる感覚を持った映画だな、と。大正モダンな建物と、デルヴォーの描く絵画の雰囲気が通じているのだろうか?
そういう感覚的な部分以外では、やはり生と死の曖昧な境目を描いた作品ではあるのかな、という気もする。彼岸と此岸の間の世界を描いているのかも?とか。
調べてみたら、内田百閒の「サラサーテの盤」を元にして作られた脚本だという事だが、恐らく換骨奪胎しているのだろうな。小説を読んでみると、また新たな発見はあるかもしれない。
あとは、鎌倉周辺のロケーションはなかなか良いな。この映画が撮られた頃は、江ノ電にも古い車両が残っていたり、極楽寺の駅も有人改札であったり、大正時代の風景としても成立する要素が色々とあったのだな、とも。


6月19日(月)
コレクターズの武道館公演から、オープニング曲「愛ある世界」の映像が公開。https://www.youtube.com/watch?v=DzEzcNbQ7TM

日本映画専門チャンネルで放送された、鈴木清順監督「陽炎座」を見る。
何年ぶりに見たか覚えていないが、前作の「ツィゴイネルワイゼン」共々、やはり明確なストーリーテリングがない分「分かった」とは言いづらい。
…とは言え、つまらない作品ではなく、改めて見直して思ったが、前作の「ツィゴイネルワイゼン」に続いて「彼岸と此岸」について、色々と思いを巡らせる作品であった。
泉鏡花が原作ということだが、元々の原作も「彼岸と此岸」について色々考える作品なのだろうな、とは思う。
「ツィゴイネルワイゼン」に引き続き、シュルレアリスティックな演出を感じる作品ではある。清順が、直接シュルレアリスムに影響を受けていたかどうか、そう言う話は聞いたことはないので分からないが。
終盤、芝居小屋が崩落するシーンは見事。本当は、清順は舞台の上だけでなく、屋根から柱から何もかもが壊れていく様を作りたかったのでは?などとも想像する。
このシーンを見て、もしかして死んでいるのは周りの人間ではなく、松田優作演ずる主人公だったのでは?と思った。
それにしても、エンドロールの惨たらしい浮世絵の数々は何か意味があるのだろう?


6月20日(火)
昨日ツイッターに上げた、L⇔RとMr.Childrenによる洋楽100選、一晩にしてかなりの反響が。
90年代前半のCDで購入できる作品からのセレクトなので、若干薄めな気はするが、自分はL⇔Rのメンバーのセレクトから受けた影響はかなり大きい。
秀樹がミレニウム、ロジャー・ニコルス、ハーパース・ビザールを上げていて、VANDA編集の「ソフトロック A to Z」に出会う前は、秀樹が自分のソフトロック師匠だったのかもしれない、など思う。


6月21日(水)
特になし。


6月22日(木)
日本映画専門チャンネルで放送された、鈴木清順監督「夢二」を見る。
「大正浪漫三部作」をほぼ一気に通して見たことになったが、この「夢二」は「彼岸と此岸」を描くと言うような幻想性は一番薄いかな?
相変わらずシュールな演出は健在だが、そう言うシュールな中に一番テーマ性を見出しにくい作品ではあった。
一応、事ある毎に「死ぬ」とか「殺す」とか出てくるが、映像の中で観念的に表現されているかと言えば、そうとも思えなかった。逆に「生」を浮き彫りにするために「死」と言う言葉を使っているような感覚も。
俳優の演技としても、藤田敏八や松田優作のぼそぼそと喋り抑揚のない演技と違って、この作品の沢田研二は比較的普通に演技をしている感じだったのもあり、そこまで「死」のイメージを強くするものではなかったのも大きい。
前二作の時と比べて、清順自身なのか、脚本の田中陽造なのか、その死生観を何か決定的に何かが起こったんだろうか?
映画と直接関係ないけど、この頃の毬谷友子は結構可愛いな。宮崎ますみもなかなか良い。


6月23日(金)
ツイッターで、Popsiclip Magazineの次号予告から記事を遡ったら、石田くんが「Further Along」の20周年リミックスを、アルバムのプロデューサーであった藤井さんらと振り返るイベントのリポートが載っていたのを見つける。https://www.popsicleclip.com/特集記事//further-along-20th-anniversary-talk/
ガッツリ読んでしまったが、中々読み応えのあるイベント記事であった。
楽曲ごとの創作の秘密も色々と明かされている部分もあって面白かったが、改めてスパイラル・ライフ(とL⇔R)は、自分の「青春」であったな、と思った。
あの頃、自分が空白だった時期に、たまたまラジオで聞いてL⇔Rに出会ったのは、何らかの必然だったのかな、などとも。
未だに、当時の出来事でウキウキした気分になれるのは喜ばしいことだよな。
まぁ、あの頃を考えると、そう言う輝かしく楽しい側面ばかりじゃなかったけれどね(むしろその逆)。


6月24日(土)
横浜のモザイクモール港北にて、チャオベッラチンクエッティのイベント×3。
行くのどうしようかなぁ?と言う感じだったが、家に居てもダラダラとした1日を過ごしそうだったのもあり出かける。
そうしたら、各回に懐かしいナンバーを織り交ぜたセットリストで、中々楽しめた。
今回の会場は初めて行ったが、懐かしのナンバーも歌われた事もあり、その雰囲気が石丸電気のイベント会場に似たように感じてしまった。
そんな話をメンバーにしたら、ロビンからは「私もそう思ってた!」と強い同意を得られたりも。
新曲は先週聞いたよりも馴染んできた感じはある。今回はオープンな会場でなかったので、音もそれなりに定まった感じがあったのも良かったのかもしれない。
ともかく、今回のイベントは「旅の真ん中」~「いじわるCrazy Love」~「風のうわさ」で締めに「ヤングDAYS!!」と言う、オールドファンからすると感涙とも言える選曲で、迷っていたが行って良かったな、と。
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# by freakbeat | 2017-06-25 00:12 | Comments(0)

10th anniversary for THE ポッシボー!!!(6.11-6.17)

6月11日(日)
日本映画専門チャンネルで放送された、小林政広監督「愛の予感」を見る。
女子中学生が同級生を殺した事件の被害者の父親と加害者の母親が、北海道の製鉄所の町で、同じ宿舎の利用者と料理番として偶然にも出会うというのが大まかなストーリー。
セリフや音楽を極力排した演出で、そういう手法は自分には馴染みやすく、興味深く見ていたが、結局最後まで見てもよく分からなかった。
ただただお互いに誰とも言葉をかわさずに、ルーティンワークとして製鉄所の仕事、宿舎で料理を提供する仕事を淡々とこなす風景には、お互いの立場からの心の空虚感のようなものを感じたが。
何かを失った心の空洞を埋めるには、何が必要なのか。もしくは空洞など埋めることなど出来ずに、ただただ時間だけが過ぎていくのか、そんなことをぼんやりと考えながら見ていたが、それに答えなど出るものでもないだろう。
主人公である娘を亡くした父親を監督自ら演じているのだが、その喪失感のようなものが滲み出ているような雰囲気があって良かった。

タワーレコードオンラインで注文した「ソフトロック・ナゲッツ」が届く。
一時の熱量ほどではないが、ここ2年くらいまたソフトロック熱が高まってる。
VANDAの佐野さんがご病気で以前のように再発情報が即座に届けられると言う状況ではなくなってしまったが、自分でネットを駆使して色々と見つけては注文している形が続いている。


6月12日(月)
タワーレコード横浜ビブレにて、amiinAのミニアルバムのリリースイベントへ。
リハの段階から結構な音量で音を出していたが、ハウる事も割れることもなく、低音が体に響くミキシングが心地よい。
amiinaAを生で見るのは2年ぶりくらいだから、まだmiyuちゃんが加入する前か。自分の2年と彼女たちの2年を比べると、その速度は全く違うものなんだろうなぁ…。
そんな事は置いておいて、イベント自体も楽しめた。やはり音自体が気持ち良いと言うのが一番だったな。
以前に2~3回見た時も、音のしっかりとした世界と対象的に、子供子供してたMCが印象に残ってたけど、それは変わっていなかった…笑
まぁ、そう言うギャップもあの子らの魅力の一つなのかな。

℃-uteのラストコンサートがさいたまスーパーアリーナで行われる。
少し迷ったが、結局ライブビューイングのチケットを取ることもなく。
考えてみれば、あの子らが℃-uteとして初めてステージに立った場には居合わせていたんだよな。そういう意味では、最初と最後を見届けると言うのも有りだったのかな、とも後から思ったが。


6月13日(火)
日本映画専門チャンネルで放送された、小林政広監督「春との旅」を見る。
老人の終の棲家と言う問題なのかな?と思って見ていたが、大きな意味で「家族」を問う映画だったのかな。
所々でちょっと説教臭かったり、やや紋切り型かな、と感じる部分もあったが、淡々とした演出の積み重ねもあって、悪い作品ではなかった。ちょっと後半長かったけど。
作品と直接関係はないが、この映画の仲代達矢、眼鏡と無精髭、しかも足が悪いという設定もあり、亡くなる間際の父を思い出す。


6月14日(水)
日本映画専門チャンネルで放送された、小林政広監督「バッシング」を見る。
実際に起きた日本人ボランティアの中東での拘束事件と、その周辺で起きた個人への攻撃を元にした作品らしい。
音楽を使わなかったり、セリフが少なめで進む演出は、自分が好きなタイプではあるのだけれども、主人公の女性に対する様々なバッシングや、それに対しての周辺の人々の言動が、やや紋切り型に感じてしまい、映画としてはちょっと自分には合わなかったかな。
とは言え、この映画で描かれているような問題は、語られて然るべき問題のようにも思う。
特に、ネット上での様々な言葉による攻撃は、この映画が制作された当時よりも、益々大きくなっているようには感じるし。
映画で描かれているような個人に対する執拗なバッシングは、当然許される事ではないけれど、どうしてそういう風に吊し上げるような構造が生まれてくるのか、そちらの方が興味はあるかもしれない。
自分ももしかしたら、そう言う「吊るし上げる側」に転じてしまうかもしれない、などという戒めも込めて。

この所、立て続けに小林政広の映画を見たが、この人の演出は結構好きかもしれない。
映画のキャリアの初期はサトウトシキのピンク映画の脚本を書いていたらしいが、それも見てみたい。
フォークシンガーをやっていた頃のアルバム、中古盤屋で以前に何度か見かけたが、買っておけばよかったかな。


6月15日(木)
横浜のシネマ・ジャック&ベティにて映画を2本。
1本目、ローラ・イスラエル監督「Don’t Blink ロバート・フランクの映した時代」。
写真家ロバート・フランクへのインタビューとその作品を振り返るドキュメンタリーであったが、オーソドックスな作りではなく、やや分かりづらい面もあったが、あまり普段見られないロバート・フランクの映像のフッテージが数多く取り込まれていたのは面白かった。
一応時系列に振り返る構成ではあったが、初期のビートニクとの関わりの部分は自分には熱かった。
この映画を見ていると、ロバート・フランクと言う人は、「写真家」である以前に、「芸術家」であるのだな、という気がしてくる。ビートニクの詩人たちとの交流が深かったのもあるのか、作品に書き入れられる言葉たちも力強さを感じたり。
ロバート・フランクに関しては、学生の頃に横浜美術館でやった展覧会を見に行って、そこで上映された映画も何本か見た記憶があるが、映像の方は何を見たのかサッパリ覚えてない。カタログ買ったんだっけ?
その流れで、Youtubeで検索すると、ケルアックやギンズバーグも出演しているロバート・フランクの映画「Pull My Daisy」が上がっていた。https://www.youtube.com/watch?v=TfQCgVnRqzw

2本目、エドワード・ヤン監督、侯孝賢主演「台北ストーリー」。
これはちょっとよく分からなかった。ちょっとした事で社会から弾き飛ばされてしまった人間の顛末を淡々と追った映画だったんだろうか?
演出の面ではその後の作品に通じるようなエドワード・ヤンのトーンは確立している感はあったが、脚本に馴染めなかった。
主演の侯孝賢のややうらぶれた感じなども良かったのだけれども、どうもストーリーが良くわからなかった。
主人公が日本から持ち帰ったビデオを姪?が見るシーンがあり、資生堂のCMやら広島対阪急の日本シリーズのフッテージが流れたのを見て(石原裕次郎が使われたCMもあった)、この頃の台湾は日本への憧れのようなものがあったのだろうか?なんて思ったが、どうなのだろう?


6月16日(金)
自分がポッシボーの単独イベントを初めて見に行って10年経った日。あの日も快晴で暑かった。
あの頃、10年もずっと応援するとは思って無かっただろうなぁ…。
ともかく、ずっと続けてくれて本当にありがとう、という気持ち。

昨日に続いて、本日もシネマジャック&ベティ。
昨日劇場に行って、ローリー・アンダーソンが監督した「ハート・オブ・ドッグ」をやっているのを知って、調べてみたら今日で終わると言うので駆け込みで…。
この映画、なかなか良かった。ローリー・アンダーソンの作品を真正面から見ると言うのは初めてかもしれないが、その表現方法や語られている事柄など、色々と自分には響いた。
映画としては、愛犬との出会いと別れを通して、自分の様々な記憶を辿って行くという雰囲気で、そこには幼い頃の苦い経験だったり、身の回りの人間や司祭・僧侶などから聞いた話、そして哲学者の言葉の引用など、多種多様なものが織り交ぜられていく。
それをオーソドックスなドキュメンタリーの形式で描くのではなく、数々のイメージショットを通して描いているのが、ローリー・アンダーソンならでは、と言う感じ。
単純にドキュメンタリーの形式として描くよりも、何故か心の奥深くにぐっと迫ってくるものがあった。
ローリー・アンダーソンが映像を通して描く「感覚」に、自分の中での何かがシンクロした部分があったのだろうか?
途中で、1カットだけ夫であったルー・リードが登場するフッテージがあり、エンドロールの所で「夫ルー・リードに捧げる」と言う文章が出たが、この映画自体がルーへのレクイエムと言う雰囲気も感じた。

恐らく、以前の自分だったら何も感じなかったかもしれないが、やはり両親の死を通して色々な事を思うことは多くなったな。
この映画も、そう言う視点が自分の中であったのは間違いない。


6月17日(土)
まずは千葉県流山のショッピングセンター、流山おおたかの森SCまで、チャオベッラチンクエッティのイベントへ行く。
やはり、昨日がファンになって10年って事もあり、そんな記念日的な気持ちと、新曲の初披露があるというので約二時間かけて流山へ。
新曲は、まだパフォーマンス的にこなれてない感じは否めなかったが、ちょっと変な構成で(ABメロの後にサビが2個あるような曲)、サビの部分は物凄くキャッチー。あそこを活かして、全編キャッチーな曲にすればよかったのになぁ…と言うのが初見の感想。まだ初披露の段階だし、これから色々と固まっていくだろうから、印象も変わるだろうけど。
で、普段チェキは好きじゃなくて撮らないのだが(撮れても2ショットは撮らない)、今回は10年記念という事もあって4人と撮影。
皆にファンになって10年記念日だったと言うのを伝えて「続けてくれてありがとう」と言えたのは良かった。
そして、メンバーからは「ずっと応援してくれてありがとう」と言われたのを聞いて、なんだか後からジワジワと心の中に湧き上がってくるものが。

その後は帰りがけに横浜で降りて、タワーレコードでリリカル・スクールのイベント。
新体制になって初めて見たが、何かを思うほど旧体制も見ていないのだった…。
パット見の印象としては、以前のほうがメンバーのデコボコ感が強くてグループとしては個性的だったかな、とか。
あとは曲によって若干振りが揃ってないのは、まだ加入して日が浅いメンバーが多いせいかな、とか。
その中で披露された来月発売の新曲はなかなか良かった。

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# by freakbeat | 2017-06-18 09:34 | Comments(0)

そんな気分じゃない(6.4-6.10)

6月4日(日)
何となく家に居て終わってしまった1日。
ベイスターズが勝ったから、まぁいいか、と言うような感じ。
山下達郎のサンデーソングブックがソフトロックの特集だったのは楽しかった。


6月5日(月)
先日、NHKのBSで放送された、佐野元春がニューヨークでスポークン・ワーズを行ったドキュメンタリー「Not Yet Free 何が俺たちを狂わせるのか」を見る。
ニューヨークで行われたのリハーサルやその他制作風景が放送されたが、中でもポエトリー・カフェなる、様々な人が集まって自らの「詩」を披露する場所に佐野さんが訪れる場面はなかなか興味深かった。
他にも町の人と言葉を交わしたり、かつてのビート詩人との対談、ヒップホップ文化に詳しい評論家との対談、現在の佐野元春とニューヨークをつなぐ様々な側面からのアプローチも、中々刺激的だった。
佐野さんに関しては、中学生の頃から自分の先を行く「先生」のような存在であるような気がしているが、あれから30年たった今でも、自分にとってはそういう存在であり続けているような気はする。
そして、今の「不寛容の時代」の中で、佐野さんが語りかけている言葉は、鋭く突き刺さってくる。
https://www.youtube.com/watch?v=nwQJOZf9S50


6月6日(火)
日本映画専門チャンネルで放送された、城定秀夫監督「悲しき玩具 伸子先生の気まぐれ」を見る。
城定さんの作品としては凡作かな。演出のテンポやストーリーの展開なども、それほど目を見張るような場面は感じず。
中盤まで、主~従の関係がどうなるのかな?と興味を持ったが、結局はそのままで…。
タイトルから分かる通り、劇中でも石川啄木の句集から句が引用されていたが、それも効果を上げていたかはやや疑問。ある程度の色付けにはなっていたけれども。


6月7日(水)
関東でも梅雨入りをした模様。
今日は雨が降ると言っていたが、パラパラと降られただけで済んだ。

横浜のシネマ・ジャック&ベティで、ガブリエーレ・マイネッティ監督のイタリア映画「皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ」を見る。
これは面白かった。単なるヒーロー物ではなかったし、ややリュック・ベッソンの「レオン」の変奏曲的なものは感じたが、色々と社会の苦味を表現している部分もあり、中々見せ場も多い映画だった。
序盤で不思議な力を手に入れた主人公が、まず行うのがATMの破壊と現金郵送車の襲撃というのが、「正統派ヒーロー物」ではないのは明らか。
孤独な主人公が、徐々に愛を知り正義感に目覚めていくと言うのは、それこそ「レオン」のような展開だが、「レオン」よりも二重三重に人間の暗部が描かれていて、中々深いものも感じたり。
ローマ郊外の都市の犯罪集団と絡んでいる部分が、かなりダークな印象を残すが、そのチンピラのボス的存在が、Youtubeの再生回数に嫉妬する場面などは、現代だなぁ…と思った。
で、その再生数を犯罪のバロメーターにしている部分も、現代的な「頭の悪さ」を端的に表現しているなぁ…とも。
ローマでの爆弾テロなども描かれていたり、その他にも同時代的な社会問題を脚本に取り込んでいたり、脚本の上手さは感じた。色々な伏線も物語に活きていたし。
最近のイタリア映画は全くと言っていいほど見ていないが、こう言う作品が出てくる土壌があるのは、正直羨ましいな。今の日本映画で、こう言う映画を見ることはないような気がする。


6月8日(木)
特に何もなし。


6月9日(金)
L⇔RのDoubtツアーのファイナル、NHKホールの公演を収めたDVDが8月にリリース決定。http://news.ponycanyon.co.jp/2017/06/19843
このツアーは、自分がL⇔Rのファンになってから唯一行けなかったツアーで、それが結果としてラストになってしまったが、こうやってDVDとしてリリースされるというのは喜ばしい。

カントリーガールズの体制が変わるとの告知。
今の自分がハロー!についてとやかく言う感じもない気もするが、最近では一番見に行っていたグループなので、思う所はある。
売上なのか、グループ内に何か抱えていたのか、それとも単なる事務所の気まぐれか分からないけれども、結局は「嗣永ありき」のグループであったのかなぁ…という気はしてくる。
音楽的に、アメリカンポップス~オールディーズを中心にした路線は大好きだったので、そう言う形のグループとして存続していくのかが見えてこないのは、気にはなる。


6月10日(土)
日本映画専門チャンネルで放送された、小林正樹監督「切腹」を見る。
序盤はやや集中力を欠いていたが、中盤に自分の中でこの作品のテーマが見い出せてからは、スッと作品に引き込まれて見てしまった。
おそらくこの映画は、「武士道」なる過度に美化されたものに対する、矛盾や欺瞞を描いたものだろう。もちろんそこには、権力・権威に対する強い批判もある。
単なる復讐劇というよりも、現実にあることを一切見ないで、理想化された「武士道」を推し進めるが故にそこから生じる歪みや、権力の側の欺瞞を突きつけてくる作品だった。
そういう部分を強く意識してこの作品を見ると、今の日本の社会でチラチラと見えてくる「武士道」なるものを理想として押し付けようとする勢力への痛烈な批判とも見えてくる。
その他にも、仲代達矢演ずる浪人の生活を通して、社会からこぼれ落ちてしまった人間の貧困を描いた作品にも思えた。
そういう視点でも、現代日本にも通じるテーマを持った作品なのではないだろうか?
今、この時期に放送をしたのは、日本映画専門チャンネルに何らかの意図があったのか、それとも単なる偶然か?

午後になり、半ば衝動的に高円寺で行われる黒沢秀樹や高野寛が出演するイベントへ行こうと思い出かける。
高円寺HIGHは初めて行った会場だったが、新しいのか綺麗だったし音響も悪くなかった。
お目当ての秀樹のパートでは、自身のソロ曲の他にL⇔Rの「FLYING」や高野寛をギターに迎えて「そんな気分じゃない」を披露。
考えてみれば、自分は「Doubt」ツアーには行けなかったから、この2曲をライヴで見るのは初めてだった。
そして「そんな気分じゃない」で高野くんの弾くギターを聞いて「これはL⇔Rなりのブルース・ロックだなぁ…」などと思う。
秀樹のバンド形態のライヴは、ハンキーパンキーで出演したイベントや「Sunny Rock」のイベント以来だったが、弾き語りだけでなく、こういう形態のライヴも定期的にやってくれたらいいのになーとは思った。

オーラスの高野寛は、バンド形態が多かった中でアコースティック・ギターの弾き語り。
高野くんのライヴを見るのは、以前に高橋幸宏がオーガナイズしたイベント以来。
はっぴいえんどの「風をあつめて」やフリッパーズ・ギターの「Coffee Milk Crazy」をカバーしたり、最新アルバムからの曲や、「夜の海を走って月を見た」や「虹の都へ」「ベステンダンク」などの自分にも馴染みのあるナンバーを歌ったり、中々楽しめた。
あとはサービスで?「グリーンDAKARAちゃん」の歌も歌ってみたり。
最後は、今回の出演者を呼んで、高野くんのアルバムでもカバーしているという、トッド・ラングレンの「I Saw The Light」の日本語カバーを披露。

後の出演者に関しては、特に印象はないかな。
バンド形態のライヴを聞くと、リズム隊の合う/合わないって大きいんだなーと実感した。
手数の多いドラムが苦手と言うのが今回のライヴで分かったと言うか。


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# by freakbeat | 2017-06-11 09:47 | Comments(0)

チャオベラ・ツアーファイナル!(5.28-6.3)

5月28日(日)
品川インターシティホールにて、チャオベッラチンクエッティのツアーファイナル、昼と夜ともに参加。
今回のツアー、最終日に「重大発表がある」と告知されていて、それが8月2日のニューシングルとそれに伴う秋のツアー&最終日は来年1月の中野サンプラザ、という事だった。
ロビンがツアーの途中で「悲しいお知らせじゃないから!」と言っていたんで心配はしていなかったが、まだ「続く」と言うのは嬉しい事よ。このまま無事に「自分的10周年イヤー」が過ごせそうで一安心。

ライヴの方は、このツアーの集大成的なセットリストではあったのかな?
自分は、このツアーで10公演目という事で(リクエッティ2回含む)、それほど新鮮味はなかったが、多くの人が楽しめるであろうセットリストを組んだのであろう。
今回のファイナルで、チャオベラ的「チャレンジ」と言う事で、今までの曲をリミックス的にまとめた曲に、ダンスのみで挑戦するパートがあったが、多分難しいことをやっているのだろうけれども、ダンスの素人の自分にはやや「?」な感じも。
あのコーナー、アンコールじゃなくて中盤においてくれてたら印象も違っただろうになぁ。メンバーの体力的に中盤に持ってくると後半バテる可能性も考えてのことかもしれないけれども。
夜の部で、ファイナルでは外されてるかも?と思っていた「アンドゥトロワMiracle」をやってくれて、非常に満足。
あとは「HAPPY15」でのごとぅーの鍵盤を間近で見られたのは嬉しかったな。あの弾きながら歌う姿は非常にカッコイイ。


5月29日(月)
チャオベラのツアーファイナルから一夜明けて、ドラムスのリカさん、ベースのNOHANAさんが秋ツアーにも参加するとツイートしていた。おそらくギターのMAOさんも同様であろう。楽しみ。

ムービープラスで放送された、サム・ペキンパー監督「わらの犬」を見る。
ちょっとよく分からなかったかな。
田舎に越してきた物静かで厭世的な都会人と、粗野な田舎者との対立というのも、やや紋切り型な表現である気もするし。
「ムラ社会」が排他的であるというのが、そもそもステレオタイプな気がするが、実際の所はどんなものだろう?
最後に主人公の家が襲撃されるシーンは、かなりの暴力描写に満ちているが、今の視点で見るとそれほど激しい印象もない。公開当時はショッキングに映ったのだろうか?
公開は71年。この映画に描かれていることは、何かの隠喩だったりするのだろうか?


5月30日(火)
なんだか風邪気味…。
昨日の夜からおかしかったが、急に暖かくなって(と言うか暑くなって)体が対応できなかったのか、ライヴの時にもらってきたのか…。
ともあれ、早く直したい。


5月31日(水)
イマジカBSで放送された、デヴィッド・リンチ監督「ブルー・ベルベット」を見る。見るのは10数年ぶりかな。
映画の内容など覚えていなかったが、改めて見てもサッパリ分からなかったな。
なんだか、デヴィッド・リンチの映画って村上春樹の小説に似ているかも?
色々と意味ありげな感じで風呂敷を広げるけれども、結局最後にそれが作品の中で回収されずに、ただ拡散して終わってしまうと言うか。
なんだか、イマイチノレないまま、最後までとりあえず見た、と言う感じでしかなかったな…。


6月1日(木)
チャンネルNECOで放送された、柳町光男監督「さらば愛しき大地」を見る。
なんと言うか、救いが何もない映画だったな。
序盤は、農村部の工業開発がそのコミュニティを壊していくような話かと思ったが、そういう要素は含まれているものの、映画の本筋的にはそうでもなかった。
根津甚八演ずる主人公が、感情と欲望の赴くまま、無軌道に行動する様は、破滅に至るしかないよなーと言う感じ。
そこに、素朴な生き方しか出来ない人間が開発によって歪められて壊れてしまったのだ、とも受け取れなくはなかったが、そう言う風には描いていない。
若者の無軌道さというのには、そこに青臭いながらも希望を見出せたりもするものだが、やはり成年の無軌道さは破滅しかないのかもしれない、なんて事も思ったり。
音楽を排して淡々とエピソードを積み重ねていく演出は嫌いではない。
同じ柳町光男が監督した「十九歳の地図」は結構好きだったんだけれども、この映画には思う部分は少なかったかな。
それにしても、人の感情移入というのを拒否するような映画であったなー。


6月2日(金)
チャンネルNECOで放送された、長谷部安春監督「野獣を消せ」を見る。
渡哲也が主演し、長谷部が演出した映画があったのは知らなかったが、オープニングのゴロツキが少女を襲うシーンから、タイトルの尾藤イサオが歌う「ワイルド・クライ」へのつながりは、いかにも日活ニューアクションと言う雰囲気だった。
一応、渡哲也が主人公なのだが、長谷部の興味は確実に渡の敵役である藤竜也や尾藤イサオらのゴロツキどもに移ってるような感じはする。
終盤、渡による復讐劇が展開されるのだけれども、後のニューアクションで主人公たちの集団が破滅へと向かう構図と非常によく似ており、渡が主人公の勧善懲悪な映画というよりも、藤竜也らの破滅を描いた映画のようにも思える。
そうやって考えると、一連の日活ニューアクションは、アメリカン・ニュー・シネマの強い影響下に作られた作品群だったのかなぁ…という気もしてくる。
そして、その独特なニヒリズムは、日活ロマンポルノへと受け継がれていったような気がしてならない。


6月3日(土)
まずはららぽーと横浜にて、チャオベッラチンクエッティのイベント。
ニューシングルのリリースイベント第一発だし、横浜だし、という事もあり出かける。
屋外のステージで、すでに夏真っ盛りと言う日差しの中だったが、そんな陽気にセットリストも合っていた。
特にロビンソロの「P-Kan Sweet Emotion」は、なかなかハマってたなぁ。また暑い野外で聞いてみたいものだ。
ごとぅーが喉の調子を悪くして、歌なし、MCなしと言うのは残念だったけれども、今は落ち着いて治して欲しいな。
この暑さもあって、夏の音霊の話をしたりしたが、はしもんが「私のソロもあるんで!」と期待して欲しいと言わんばかりの一言ももらえたり。
この夏、音霊もいいけど、野外で「チャオフェス」なんてあったら気持ちよさそうだなー、なんて。

その後は、町田に行って、まちだガールズクワイアの月イチイベント「月刊タワ町ガ」へ。
今日はほのかが体育祭で欠席という事だったけれども、5人町ガは中々新鮮。
セットリスト的には、特に新鮮味はなかったけれども、なんだか最近あーやんが可愛いなーとか思って見てたり。
可愛いというと、チェキ係をやってた子は先日発表された研修生の一人だろうか?結構可愛かったんだが。
特典会では、もえかさんにリーダーお疲れ様、と言ったりしたが、さっこさんに「あの「サコタサーン!」って何?」って聞いたら、それを聞いてたあいねちゃんがテンション上がっちゃったのか「サコタサーン!」言い始めて、結局それで特典会が終わってしまった感。
えりかさんには、新リーダー頑張って!と一言言うには言ったけど、結局あいねちゃんの「サコタサーン!」しか残ってない…(笑)

町ガのイベ終わりで、タワレコの店内をブラブラしてたら、「Sgt.ペパーズ」のポスターの前でCDを物色している石田氏を発見。
それを見て、L⇔Rやスパイラル・ライフを通してビートルズを「理解した」人間としては、胸が熱くなる思いだった。


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# by freakbeat | 2017-06-04 13:08 | Comments(0)

猟盤日記2017 5月

・まちだガールズクワイア「はるかぜリップ」(タワーレコード町田)
・キャロル・キング「Tapestry」(中古/BOOK OFF町田中央通り)
・カーリー・ジラフ「Super Session Vol.1 Live At Shibuya Club Quattro」(中古/BOOK OFF町田中央通り)
・プリファブ・スプラウト「Crimson/Red」(中古/ディスクユニオン柏)
・リリカル・スクール「Guidebook」(中古/ディスクユニオン柏)
・ミライスカート「千年少女~Tin Ton de Schon~」(TYPE-A/中古/BOOK OFF柏イトーヨーカドー)
・西恵利香「penetration」(中古/ディスクユニオン横浜西口)
・MIKA☆RIKA「下っ端」(中古/BOOK OFF横浜ビブレ)
・ポール・マッカートニー「NEW」(中古/ディスクユニオン関内)
・グリッター・ハウス「Color Blind」(中古/ディスクユニオン関内)
・ローラ・ニーロ「SMILE」(中古/ディスクユニオン関内)
・ヴァン・モリソン「Astral Weeks」(中古/ディスクユニオン関内)
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# by freakbeat | 2017-05-31 23:59 | 猟盤日記 | Comments(0)


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