幼き日の風景は…(2.11-2.17)

2月11日(日)
シネフィルWOWOWで放送された、フェデリコ・フェリーニ監督「道」を見る。
この作品を見るのは、恐らく25年ぶりくらいか。
やはり、ストーリーの流れから、多少センチメンタルな印象はなくはないが、なかなか良い映画ではある。その後のフェリーニの作品に現れる奔放さは、まだ影を潜めているが。
とは言え、その後のフェリーニ作品にも出てくるモチーフがいくつも散りばめられていて(サーカスや酒場での豊満な女性など)、なるほどフェリーニの原点なのだなぁ…などとも思ったり。あと、意外とフェリーニ作品って浜辺が出てくることが多くない?
サーカスの綱渡り芸人がジェルソミーナに対して、小石だって意味があると語るシーンは、なんだか少し心に染みた。
あとは、ジュリエッタ・マシーナのクリクリとした瞳が印象に残る映画だな。
ニーノ・ロータの作ったテーマ曲も良し。

日本映画専門チャンネルで放送された、大林宣彦監督「この空の花 長岡花火物語」を見る。
悪い作品ではなかった。太平洋戦争と新潟中越地震~東日本大震災を繋いで、平和について、人の命について考えさせる映画だったし。
長岡に原爆の模擬弾が落とされて、空襲にあったと言う事は知らなかったし、そこを中心にした人々の発言は、恐らく取材した事柄を役者で再現したことなのだろう。
とは言え、その演出が奇を衒いすぎている感じがあって、そこが自分には合わなかったかな。登場人物がのべつ幕なし喋っていたり、CGを多用した合成がチープに写ったり…。そのチープな合成が、戦争の悲惨さをオブラートに包むような形になっていたのは、ある部分では効果的だとも思ったが。
こう言うテーマだと、オーソドックスに描くと陳腐な映画になるだろうから、難しい問題ですな…。
大林が作りたかった世界観と自分の感覚が若干合わなかっただけで、映画で語られているテーマや内容は、語るべき事柄ではあると思うし、誰かしら語り継いでいかなければならない事柄だとは思う。


2月12日(月)
横浜のシネマリンまで、大林宣彦の特集。本日は「異人たちとの夏」を見に行く。
なかなか今の自分が見るには重い部分もあったが、時々振り返ったり、思い出したりするのは、必要なことなのかもしれない。
風間杜夫演ずる主人公が両親と最後にお別れの時、一緒にすき焼きを食べに行くシーンで、自分だったら何を食べに行くだろう?なんて思ったら、何故か涙が止まらなかった。
とは言え、正直、名取裕子のくだりは要るの?あれなくても物語としては成立するだろうに…。
あの部分のネタも、「耳なし芳一」と言うか「牡丹燈籠」と言うか、昔から使い古されているネタだし…。
まぁ、あの部分は自分の中で無視するなら、両親のことを想うのに、良い作品だったのではないかな。

映画が終わって劇場を出て、伊勢佐木町の通りに出たら、「ここも幼い日に両親と来たな…」と思ってまたじんわりと涙出てきた…。伊勢佐木町界隈に限らず、横浜には思い出多いからな…。
とは言え、親と行った映画館や松坂屋の食堂、有隣堂の喫茶店など、今はもう無いけど…。

その後は、シネマ・ジャック&ベティにて「デヴィッド・リンチ:アートライフ」。
つまらなくはなかったけど、自分的にはイマイチだったかな。
「リンチが語るリンチ」と言う趣きで、「イレイザーヘッド」が作られるまでのバイオグラフィーをリンチ自身の語りで振り返るスタイル。
リンチの内的なモチベーションのような物は端々に語られていたが、どんな絵画や映画に影響を受けたりしたのかは、この映画では全く語られない。基本的にリンチのモノローグであるので、そのバイオグラフィー的なものも彼の主観に絡み取られているものだろうし。
あと、幾つもリンチが描いた絵画が出てくるが、あれは時系列に沿った作品ではないよな?リンチの語りに唐突に挟み込まれるので、あの構成は若干戸惑う部分もあった。
なんとなく、全体の構成としてメリハリが弱く、ダラーっと振り返る印象だったのも残念ではあったかも。
期待していた分、なんだか今見なくても良かったかな…と言う気持ちで劇場を後にしてしまった。


2月13日(火)
NHKのBSプレミアムで放送された、黒沢清監督「ニンゲン合格」を見る。
なんとなく、淡々と進む映画だった。ちょっと初期のジャームッシュとかカウリスマキみたい、と言う感じも。
交通事故で昏睡状態に陥った青年が目覚めて…と言う話で、喪失と再生がテーマだったりもするのかな、と思ってい見ていたが、ラストまで見ると、そこが主題というわけでもなさそう。どちらかと言うと「諸行無常」と言うか、そんな雰囲気を感じた。
主人公が最後に言うセリフが一番この映画で言いたかったことなのかもしれないな。
達観するつもりもないが、まぁ人生なんてそんなものだし、自分もそんな人生を生きているのだろう。
離散してしまった家族の母親役でりりぃが出ていて、なんだか良い雰囲気だった。


2月14日(水)
日本映画専門チャンネルで放送された、大林宣彦監督「野のなななのか」を見る。
一人の老人が亡くなった事で、その親戚一同が集まって…と言う話なんだが、前作の「この空の花 長岡花火物語」と同じく、登場人物が矢継ぎ早に話していて、その会話の内容を頭の中で整理する間がないままに、ストーリーが進んでいく感じが…。
そう言う演出が大林の意図だったのかもしれないが、未消化なまま言葉だけが置き去りにされている印象は拭えない。こういうテンポが好きな人も居るんだろうけど。
老人の死によって、親戚が集まっての色々や、その老人の青年期=北海道での太平洋戦争の事など、語られる事柄に関しては、なかなか興味をそそられる題材だが、やはり演出がどうも合わなかった。


2月15日(木)
日本映画専門チャンネルで放送された、大林宣彦監督「麗猫伝説」を見る。
「火曜サスペンス劇場」の一本として放送された作品と言う事だが、なかなか面白かった。
かつての映画の大スターだった女優が、瀬戸内海の小島に隠遁生活をしているが(原節子オマージュ?)、その女優に再びスポットを当てて映画プロデューサーが一儲けを考える。しかし、その女優は実は…というようなお話。
脚本を書くためにその小島に送り込まれた、柄本明演ずる脚本家が、日ごとに痩せ細り、精も根も尽き果てていく様は、先日見た同じく大林の「異人たちとの夏」にも通じるが、その時にも思ったが「牡丹燈籠」だよな。
それから、この女優の存在そのものが、この作品が制作された当時(83年)の日本の映画産業そのものを比喩していたのかな、とも思ったり。
老い、衰えていく自分を意識せずに、かつて栄華を極めた時代の気持ちのままでいると言う…。それを見守る大泉滉は、さしずめ映画ファンと言う立ち位置か…。
単なる化け猫物語ではなくて、そういう風に映画を絡めているのが大林流だと思ったし、そう言う要素があったおかげで自分も面白く見られたようにも思う。悲しい物語ではあるが。
それにしても、この頃の風吹ジュンが可愛すぎるな。


2月16日(金)
京橋の国立東京近代美術館フィルムセンターまで、内田吐夢監督「たそがれ酒場」を見に行く。
「傑作」と言う感じではないが、よく出来た小品と言う感じの映画だったかな。
一つの大衆酒場を舞台に、そこに集まる様々な人々の様々な人間模様、と言う感じで。
やはり中でも印象に残るのは、狂言回し的な役割で「先生」と呼ばれる画家を演じている小杉勇かな。
公開が1955年という事で、まだ戦争の傷跡がそこここに残っていて、戦災にあって家族を亡くした人が出てきたり。
小杉勇演ずる画家は、従軍して戦争画を書いてしまったことを悔いていると告白する場面があり、この手の告白がある映画はあまり見たことがなかったな、と。
そういう「戦争の傷跡」と言う側面とは別に、映画の序盤に出てくる元軍人の上官と部下である東野英治郎と加東大介のコンビは、単純に戦争のあった時代をノスタルジーとして懐かしんでいて、他の人が背負った悲劇性とかなり対照的で、かなり存在自体が浮いていた。でも、当時はこう言うタイプの人もたくさんいたんだろうな、と思ったりもした。
基本的に一つの酒場の開店から閉店までを舞台にしているので、若干舞台劇っぽく見える部分もあったが、「グランドホテル形式」では、こう言う設定の方が作りやすいし、効果的なのかもしれないな。
あと、映画の本筋とは関係ないが、若かりし宇津井健や丹波哲郎が、なかなかカッコ良かった。どちらも、素性がよく分からないゴロツキのような役であったが。
あとクレジットに天知茂があったが、どこに出ていたんだろう?全く分からなかった。


2月17日(土)
昨日、フィルムセンターに行った時に、嫌な咳をしている人が何人か居たが、そこで風邪を移されたのか、体調悪し。
日常の作業には支障はないが、出かけたりするまでの気力も体力もなく、家に居る。

日本映画専門チャンネルで放送された、大林宣彦監督「可愛い悪魔」を見る。
火曜サスペンス劇場で放送された一遍と言う事だが、なかなかホラーテイスト多めで見応えのある作品だった。
大林と言うと、ファンタジー的なイメージが強かったが、「HOUSE」もそうだが初期は結構ホラー目の作品多いのかな。
少女が殺人鬼であると言うのが、本当なのか秋吉久美子演ずるヒロインの妄想なのか分からない展開は、なかなか魅せる部分ではある。
謎めいた少女を演じるのが、幼い頃の川村ティナだったのは驚いた。以前にテレビのバラエティでチョイチョイ見てた。
それにしても、こう言うテイストの作品が2時間ドラマとして地上波で放送されていたんだなぁ…今の時代じゃ、色々と放送されないであろう内容ではある。

WOWOWオンデマンドで、黒沢清監督「セブンス・コード」を見る。
なんだかよく分からなかったな。最後、いきなり前田敦子のMVが流れて更に?な感じに。
ネットで調べると、元々がMVとして作られてそれを長尺の短編にしたらしいことが書かれていたが。
ラストシーン、車の爆発からロシアの草原へゆっくりとパンしていく映像が、「気狂いピエロ」のラストシーンを思い浮かべたが、作ったの黒沢清だし「あえて」ああ言う映像にしたんだろう。違うかな…?
それにしても、前田敦子と言う人の「空っぽな感じ」はある意味で逆の意味での存在感だったりするのかな、などと思って見ていた。




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# by freakbeat | 2018-02-18 13:09 | Comments(0)

パワー・ポップ・ガールズ!!!(2.4-2.10)

2月4日(日)
渋谷のWWW Xにて、PASSPO☆の「ててでるツアー」ファイナル第一部、BAND PASSPO☆の部を見る。
先月、衝動的にさいたま公演に行ったが、今回のハコの方が俄然音が良く、低音がガッと体に響く感じもあって気持ちよかった。
序盤から、パワーコードでポップでロックなナンバーをガツンと連発されて、もうノックアウトですわ。
何度も言ってるけど、改めてBAND PASSPO☆は、日本有数のガールズ・パワーポップ・バンドだと思ったな。
二部制のせいもあってなのか、BAND PASSPO☆のライヴがアンコール含めて1時間半程度しか無いのが残念だけど。
あと、推し変はないと思うけど、最近もりし可愛いわ。もりし可愛いわ。

その後、横浜をうろつき、横浜の洋菓子店ふらんすやまとヌュアンスがコラボしたケーキを購入。
misaki&わか考案の苺のケーキが「シャララ シャララ」、珠理&みお考案の紅茶のモンブラン「i=envY」と、彼女たちの曲のタイトルがケーキの名前につけられてた。
どちらも美味しかったが、甘さ控えめで紅茶の香りもたっていた紅茶のモンブランの方が自分の好みだったかな。


2月5日(月)
横浜のシネマリンまで、ヴェルナー・ヘルツォークの特集。
本日は二本。どちらも外してしまった印象。しかしながら、この機会に見ないと今後多分見られないかもしれないし。
「ヴォイツェク」。
クラウス・キンスキー演ずる偏執狂的な傾向のある主人公が、妻の不貞を見てしまい、そこから更に精神をおかしくして行き…と言うような話。
実際に起こった事件を元にした戯曲が原作らしいが、なんだかよく分からなかったな…。
主人公を演ずるクラウス・キンスキーは、正に「怪演」と言う名がピッタリの演技であったが。

「コブラ・ヴェルデ 緑の蛇」。
こちらもよく分からない映画だった。19世紀のブラジルが舞台で、元々山賊だった主人公が、プランテーションを営む資本家に雇われ、そこから成り上がって奴隷貿易の取引役としてアフリカに渡るが…と言うような話。
ヘルツォークの「アギーレ」「フィッツカラルド」にも通じる作品かな?どれも主演がクラウス・キンスキーだし。
「アギーレ」や「フィッツカラルド」にも見られる西欧主義的なものへの批判を感じたりもしたが、単純なエキゾチシズムで描いている部分も感じなくもなかった。
アマゾネス集団を率いる場面での黒人女性のエキストラの数には圧倒される。


2月6日(火)
日本映画専門チャンネルで放送された、森一生監督「若親分兇状旅」を見る。シリーズ7作目。
海軍時代の友人が自死したが、そこに疑問を感じた若親分がその犯人を探る。そこに軍部と企業の汚職も絡み…と言う展開。
なんだか、ぼんやりと見てしまったが、もはや任侠映画ではなく、殺人犯を突き詰めるミステリー作品だな。終盤の立ち回りは、なかなか映像的にも見せ所であったが、任侠映画的展開を期待して見始めたら、若干外された感覚が。
都はるみが居酒屋のお嬢さん役で出てきて、客のリクエストに答えて歌を歌始めるシーンがあった。ああタイアップ…。


2月7日(水)
シネロマン池袋でピンク映画を鑑賞。
中村幻児「ザ・SM 緊縛遊戯」。
ネットの評判を見て、中村幻児の傑作などと書かれていたので見に行ったが、期待はずれだったな。
確かにカルトムービー的な雰囲気には満ち溢れていたけれど、最後のオチがあまりにもで、その部分で映画自体を台無しにしている感じもあったりで。サスペンスとしてきちんと成立していたら印象も全く違っただろうけど。

あと2本(友松直之監督「痴漢電車 淫らな手ほどき」、深町章監督「やらせるナース 在宅濡れ治療」)は何も書く所無し。
「痴漢電車~」の方に出ていた北川絵美は、やや好みタイプかな、という気はしたが、映画の役柄的にはどうこう言う役でもない。


2月8日(木)
横浜のシネマリンにて、ヴェルナー・ヘルツォーク特集。

「カスパー・ハウザーの謎」
恐らく25年ぶりくらいに見た。ヘルツォークの中では比較的好きな作品だったが、今見直してもなかなか良かった。
音楽が殆どなかったり、抑制された演出がストーリーと上手くマッチしている感じがする。
以前に見た時は、もう少しカスパーの置かれた孤独さに目を向けてみていた気がするが、見直してみると、終盤はブルジョワジーに対する批判も織り込まれているのかな、と言う部分も感じた。若干「取ってつけた感」はあったが。
見直したら、デヴィッド・リンチの「エレファントマン」にも通じる映画だな、と思った。演出のトーンは、全然違うけれども。
どちらも事実を元にして作られているのも共通している映画だが、「カスパー・ハウザー」の方が数年先に作られていた。デヴィッド・リンチが影響受けたりした事はあったのだろうか?

「キンスキー、我が最愛の敵」
ヘルツォークが作った、クラウス・キンスキーに関するドキュメンタリー。
とは言え、キンスキー自身のバイオグラフィーに迫るというよりも、キンスキーを通じてヘルツォークが自作を語るという趣きの方が強かったかな。
ドキュメンタリーは、様々な取材をしてなんぼだと思うが、殆どがヘルツォークの自分語りだったし。クラウディア・カルディナーレなどのインタビューも少しは挟み込まれていたが。
「アギーレ」や「フィッツカラルド」の過酷なロケは作品からも見て取れるが、「フィッツカラルド」のロケ中に、キンスキーが怒って怒鳴り散らしているフッテージなどを見ると、環境だけでなく、役者の扱いも大変な映画だったのかな、とは思った。
しかしながら、そんな風にキンスキーに関してキワモノ的に描かれていたけれども、どこまでがヘルツォークの「演出」なのかは分からない。
あと「フィッツカラルド」が、当初はジェイソン・ロバーズ主演で、助演でミック・ジャガーが出演の予定だったというのは驚いた。このドキュメンタリーの中で、序盤に撮影されたその時のフッテージが流れたり(ジェイソン・ロバーツが撮影中病に倒れ、ミックもその時に降板)。


2月9日(金)
日本映画専門チャンネルで放送された、三隅研次監督「眠狂四郎勝負」を見る。シリーズ2作目。
ストーリーはありがちな話の組み合わせという感じはなくもないが、やはり三隅研次の作る映像の力強さには圧倒される部分はある。
前作の城健三朗(若山富三郎)のような、キャラクターの濃い敵役がいない分、狂四郎のニヒルなカッコ良さが際立つ。
ある部分で、狂四郎のキャラクターは、時代劇に体を借りたハードボイルド映画なのではないか?などと漠然と思ったりもする。
あとは、やはり藤村志保はいいなぁ…。その声も魅力的だな、と今作を見ていて改めて感じた。

日本映画専門チャンネルで放送された、池広一夫監督「若親分 千両肌」を見る。
シリーズ最終作と言う事だが、つまらなくはないけど、面白くもなかったかな…。
このシリーズ、主人公の市川雷蔵演ずる南條武が海軍出身という事で、軍の内部に味方が居たりするのが、事を上手く運ばせる装置として働いている部分はあったが、逆に言えば「任侠」と言う権力とは正反対の位置にあるはずの立ち位置がボヤケていたかな、と言う印象も。
今回も、恩義を受けた組を助けるという側面もあったが、海軍の機密を盗み出すスパイを成敗する側面もあって、なんで任侠道の人間が軍のスパイを…?と言う疑問があったりなかったりで…。
今作では、若親分を助ける旅芸人一座の座長で長門勇が出ていたが、こう言うバイプレーヤーってもう見ないよなぁ…と思ったりした。


2月10日(土)
シネフィルWOWOWで放送された、アルフレッド・ヒッチコック監督「泥棒成金」を見る。
なんだかよく分からなかった。面白くなかった。
かつての大泥棒の偽者が現れて、それを本物が捕まえると言うのは、ありがちなパターンだとは言え、それ以外の部分が大して面白くない。まぁ、多作な作家には駄作・凡作もあると言う事だよね…。

午後、タワーレコードグランツリー武蔵小杉まで、チャーマンズとズンダ爆弾の合同イベントへ。
今回は今月でグループを抜けてしまうまなみちゃん最後の関東遠征という事で行く。
以前行った時と変わらぬ狭いイベントスペースだったが、少しステージが作られていたので、少しは見やすくなってた。
自分が聞く、まなみちゃん最後の歌声かぁ…と思うと、なんだか思う所は多かったが、単純に好きな歌声だったので残念な気持ちでいっぱい。
なっつさんもラストになるのかな?と思ったら、イベント終わりでスタッフさんから、来月も関東圏でのイベントに来るとのインフォがあり、なっつにはまだ会う機会はあるようだ。
でも、自分がチャーマンズ見始めてから唯一ずっといたメンバーなので、寂しくはあるよなぁ…。
どうやら、なっつには顔と名前も覚えていてもらっていたようだったし。


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# by freakbeat | 2018-02-11 11:27 | Comments(0)

ただぼんやりと映画ばかり…(1.28-2.3)

1月28日(日)
まずはシネマヴェーラ渋谷まで西村昭五郎特集。
「希望ヶ丘夫婦戦争」。
タイトルバックを見ていたら「原作・実相寺昭雄」の文字が出てきて、期待が高まったが、誰もがイメージする実相寺的な話ではなく、コメディタッチで作られていて、かなり肩透かし。ダメなピンク映画みたいな脚本だった。
70年代に入り高度経済成長期もある程度の高みに達し、誰もが「平凡な幸福」を求めて暮らしているような社会をバカにして皮肉を込めて描いていたら、もう少し面白かったかもなぁ…。
ストーリーの展開も中途半端にバカバカしい進行で、やるなら徹底的にナンセンスコメディにして欲しい気分もあった。
若かりし矢崎滋が、ちょっと面白みのある役だったのだけが印象に残った。

「新・団地妻 売春グループ13号館」。
これもあま理面白くなかったかな…。色々と事件が起こるが、そこに至るまでの展開がかったるい。
それより何より、主演の女優さんに全然魅力を感じなかったのが大きかったかな。
丹古母鬼馬二演ずる、ムショ帰りのタクシー運転手は、色々と印象に残る役だったが(ヒゲがなかったから最初丹古母鬼だと気づいてなかったが)。

「希望ヶ丘~」の後で、主演の片桐夕子さんを迎えてのトークが1時間ほど。
西村昭五郎のことだけでなく、色々と関わった映画のエピソードが語られて、興味深かった。
一番印象深い映画として、曽根中生の「㊙女郎市場」を上げていて、やはり「牛」の撮影が大変だったとのお話を。
片桐さんも良いお年だと思うけれども、すごく声が素敵だったな。好きな声だった。

その後は、タワーレコード渋谷のパイドパイパーハウスにて、ママレイド・ラグの田中拡邦のイベント。
パイド店長の長門さんと田中氏のトークでは、「田中拡邦を作った5曲」と称して、曲をかけながら色々なエピソードを話して、なかなか興味深い時間だった。
トークの後は、アコースティックギターを抱えてミニライヴ。3曲+アンコール1曲の4曲だったが、なかなか聞かせる感じで良かった。

その後は、HMV&BOOKS SHIBUYAにて、WHY@DOLLのリリイベ。
ニューシングルの曲はもとより、今回は「恋はシュビドゥビドゥバ」が聞けて楽しかった。2ndの中では一番好きな曲。
それのおかげで高まったので、ちょっと迷っていたがCDサイン会へ。
会話は、昨日忘れていた「関内デビル」の話を中心にしたのだが、ちはるんがカムが以前居たチャーマンズの話に少し興味を持って聞いてくれたのが嬉しかったな。


1月29日(月)
渋谷のシネマヴェーラまで、西村昭五郎の特集。
「「妻たちの午後は」より 官能の檻」。
ヴェーラの解説によると、脚本が田中陽造、撮影が姫田真佐久と書いてあったので、期待していたのだが、期待はずれだった…。
宮下順子の主演であっても、ただダラダラとセックスシーンが続くだけで、全く面白味がない。不倫なら不倫で、そこにドラマが生まれると思うんだが…?
そもそも、最初の投身自殺のエピソードはなんだったの?思わせぶりな導入部の伏線が回収されずに終わってしまった。
ちなみに、今日1月29日がこの映画の主演の宮下順子の誕生日らしい。それだから見に行った、というワケでもないけれど。

「東京エロス千夜一夜」。これも面白くなかったな…。
制作が79年というのもあるのかもしれないが、もうこの時期になるとロマンポルノも斜陽の時期に入っていたのかな…?とりあえず裸をたくさん見せておけ!…と言う雰囲気しか感じなかった。
コメディにしても脚本の流れもダメダメだし、アラビアンナイトをモチーフにするにも、ちゃんと引用やオマージュで作るのではなく、単に名前を借りてるだけというお粗末な感じ…。
宮井えりなが見られた事だけが良かった点かな…。結構コメディエンヌ的な役も行けそうな女優さんなんだな。

先週~今週で西村昭五郎の作品を集中的に何本か見たが、この人はおそらく「職人」なんだろうな。
先日の片桐夕子さんのトークイベントで、西村昭五郎に関して、良く言えばクール、悪く言えば冷たい印象と言っていたが、熱い熱情を持って映画を作っているというより、会社の持ってきた企画を卒なく一本の映画に仕立てる監督だったのだろう。
そう思うと、片桐さんが話した監督の印象も、納得がいく感じだったし、日活で多作な監督だったのも分かる気がする。
逆に言えば、それ故に「映画作家」として大きく評価されるような監督でもなかった、と言う部分もあるとは思うが。


1月30日(火)
ムービープラスで放送された、クリント・イーストウッド監督「ジャージー・ボーイズ」を見る。
フランキー・ヴァリ&ザ・フォー・シーズンズのヒストリーを元にしたミュージカルの映画化だが、フォー・シーズンズはアルバムは持っているものの、そのバイオグラフィーに関してはほぼ知らなかったので、その点は面白く見られた。
元々が事実を元にしたミュージカルだからか、いささか単純に事が運びすぎ、と言う部分も感じなくもなかったが、最近の映画の作りだなぁ…と言う感じはありながらも、映画としては面白く見られた。
まぁ、若者のサクセスストーリーとしてはありきたりの展開ではあるんだけれども、そこに一つ「ポップス」の要素が加わるだけで、自分の興味をぐっと引き寄せると言うのは不思議だ。
特に、曲自体に結構馴染みのある、フォー・シーズンズの物語だからなおさら。
この映画を、イーストウッドがなぜ監督しようと思ったのかは分からないが、「君の瞳に恋してる」が生まれる背景なども終盤に描いてあって、そう言う部分もなかなか興味深い所だった。

TIF2018の選抜ライヴ予選の結果が発表され、まちだガールズクワイアは決勝まで進めないことが報告される。
メンバーのツイートも普段より少なめだった感じもあり、やはり悔しかったのかな、と。
何か、敗者復活のような形で出られたらいいなぁ…とは思うけれども、単純に多く課金したほうが「勝ち」というような形式にも見えたので、そう言う点ではこの方式は自分には馴染めないかな。
とは言え、毎日メンバーの歌とトークが、ラジオと違って双方向的に楽しめる部分があったのは、ファンとしては嬉しかったのは事実。
また、何かの機会でこういう配信はやってもらいたいな、とは思う。


1月31日(水)
日本映画専門チャンネルで放送された城定夫(城定秀夫)監督「美人妻白書 隣の芝は」を見る。
城定さんの作品にしては普通かな…。あまり面白味は無かったかな。ちょっとスンナリと話が運びすぎで。軽いVシネだとこんな感じか、とも思うけど。
古川いおりが、同じ城定秀夫演出の「悦楽交差点」で演じた役とはある意味で正反対の役柄だったが、「悦楽~」みたいな方が雰囲気には合ってるような気はしなくもない。
あと、城定作品では、やはりヒロインが眼鏡を掛けてないとダメなのかなぁ…なんて。

チャンネルNECOで放送された、城定秀夫監督「妻の秘蜜 夕暮れてなお」を見る。
城定さんなりに「老い」をテーマにして撮った作品なのかもしれないな。
そこまで「面白い」と言う作品でもなかったが、つまらない感じもなかった。
老人の性を描くのに、思いだけが先走って体がついてこないと言うのをフェティシズムを通して描く描き方は、なるほどとは思った。
この作品を見て、ラストシーンの作り方は上手いな、と改めて思ったり。
ちなみに、天使もえ演ずるこちらのヒロインはメガネかけてた。


2月1日(木)
横浜のシネマ・ジャック&ベティで、アニエス・ヴァルダ監督「幸福~しあわせ~」「3つのボタン」を見る。
「幸福~しあわせ~」
悪くはなかったが、だから何なのだ、と言いたい部分も無くは無かったり…。
映像として、まず色が綺麗だったのは見所の一つだったかな。当時のフィルムの色彩は独特なものがある。
シーンとシーンをディゾルブで繋いでいたが、意図的に一旦様々な色にフェードして繋ぐという形を取っていて、それがすごく印象に残る映画だった。
場面場面も、登場人物の服装や建物の壁などがカラフルな原色(または白)で満ちていていたりと、「色」の印象が強い映画だった。「シェルブール~」と同年の制作のようだが、ドゥミからの影響だったりするんだろうか?(その逆?)
とは言え、ストーリー的には、本当に他愛もない話。20代の夫婦が居て、子供も居るが、内装工の夫が郵便局の女性と不倫関係に陥って、その後妻にその関係がバレて…というような話。正直言って、話の流れはホントにしょーもない。それから、あんな結末あり?みたいな。個人的には不倫相手の女性よりも、嫁さんの方が可愛く見えたけどなぁ…。

「3つのボタン」は短編作品。
ストーリーや映像の意味するところは全く分からなかった。
途中で、道端に落ちているボタンをコレクションしているオジサンが出てくるが、そこはなんだか良かった。
スポンサー?がミウミウと言うブランドで、ファッションCMの延長なのかな?などとエンドロールを見ていて思ったり。


2月2日(金)
天気予報で、雪だ雪だ言われていたので心配していたが、地元では雪にならず拍子抜け。
出先では時折パラついていたので、寒さが体に応えたが。

横浜のシネマ・ジャック&ベティで、ジャック・ドゥミ監督「ローラ」を見る。
ちょっとよく分からなかったかな…。かつての幼馴染が偶然に街で出会って…と言う話で、それぞれにそれぞれの生活があって、昔のように分かりあうには、ちょっと時間が経ちすぎてた、と言う話にも感じたが、どうだろう?
風景の切り取り方や、ベタベタしてない演出などは、嫌いではなかったが、ストーリーが自分には馴染めなかったかな。
映画の本筋とは関係ないが、自分が見た映画に顕著なだけかもしれないけれども、ジャック・ドゥミって、港町だったり浜辺だったり、海辺の街が好きだったりする?


2月3日(土)
日本映画専門チャンネルで放送された、今村昌平監督「うなぎ」を見る。なかなか面白かった。
役所広司演じる妻を殺し刑務所に入っていた男が仮出所し、川べりの廃屋を借り受け理髪店を始めると、そこに清水美砂演じるどこか訳ありな女性が転がり込んで…と言う話。
終盤の展開に若干陳腐な印象があったものの、映画全体としての印象は良かった。
主人公が人との付き合いに慣れてなく、厭世的な性格であるのも、自分に合う部分だったのかな。
ワケアリの男とワケアリの女が惹かれ合うと言うのは、映画の定石の一つだとは思うが、そこをベタベタではなく、割合サラッと、しかし心の奥で深く通じ合っているのを感じさせる演出は良かったのではないだろうか。
往年の今村昌平的な粘着質な演出や毒を感じる部分はあまりなかったが、そう言う時代を経ての淡々とした雰囲気は悪くない。
つか、エンドロールを見ていたら、ピンク映画の常連俳優、森羅万象氏の名前を見たのだが、どこに出てたんだろ?全く気づかなかった。

日本映画専門チャンネルで放送された、田中徳三監督「眠狂四郎殺法帖」を見る。シリーズ第一作。
なかなか面白い。大映の時代劇は、やはり重厚な映像が魅力の一つだな、と思ったり。田中徳三の監督としての手腕も大きいのだろうが。
後に「ある殺し屋」などで見せる、雷蔵のニヒルな魅力と言うのは、原点として眠狂四郎があるのかなぁ…などと思ったり。
狂四郎の敵役として、少林寺拳法の使い手で城健三朗(若山富三郎)が出演。
基本的には敵役ではあるが、狂四郎と反目したり共闘したり、初期の「座頭市」にもこういう設定はよくあったが、こういう存在が居ることが物語に深みを与えているような気もする。
やはり映画のヒーローというのは、権力に抗う存在であるべきだよなぁ…と、この映画を見ながら実感した部分もある。


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# by freakbeat | 2018-02-04 00:45 | Comments(0)

猟盤日記2018 1月

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・キャロル・キング「Wrap Around Joy(中古/BOOK OFF横浜ビブレ)
・キャロル・キング「Rhymes & Reasons」(中古/BOOK OFF横浜ビブレ)
・WHY@DOLL「Show Me Your Smile」(イベント会場物販)
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・ザ・バッジ「Teichiku Single Collection」(中古/BOOK OFF渋谷センター街)
・有里知花「Good Luck To You」(中古/BOOK OFF渋谷センター街)
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・ポール・ウィリアムス「A&M Greatest Hits」(中古/デイスクユニオン渋谷)
・VA「Ciao Bella! : Italian Girl Singers of the 1960s」(中古/デイスクユニオン渋谷)
・アイズレー・ブラザーズ「The Brothers: Isley」(中古/BOOK OFF町田中央通り)
・WHY@DOLL「Show Me Your Smile」(タワーレコード川崎)
・WHY@DOLL「Show Me Your Smile」(HMV&BOOKS SHIBUYA)
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・VA「Girl Group Nuggets vol.3~What A Guy」(タワーレコードオンライン)

■今年の猟盤 CD19枚/CDシングル12枚


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# by freakbeat | 2018-01-31 23:59 | 猟盤日記 | Comments(0)

Show Me Your Smile ! (1.21-1.27)

1月21日(日)
今日は、色々と行きたい現場が被っていたが、結局WHY@DOLLのちはるん生誕ライヴへ行く。
一部はほわどるの二人で、二部はちはるんのソロ公演と言う構成。
一部は、いつものほわどるではあるのだが、ビクター時代の曲が中心になったセットリストで、最近にしては珍しく、自分は2ndよりも「Gemini」の方が好きなので、かなり楽しめた。
新曲のカップリング「Promises Promises」もフルで初めて聞いて、なかなかポップで可愛らしい曲で良かった。
二部は、ほわどるの曲をソロで歌ったり、カバー曲も満載だったりと言った趣向。
ハイライトは、アンコールの時にアコースティックギターの弾き語りを披露したことだろう。
歌ったのはほわどるの2ndに収録のちはるんのソロ曲「Hello Hello Hello」で、かなりたどたどしくはあったが、歌声と楽器の音で伝えようとする姿勢は好感が持てたし、椅子に座りながらギターを持つ姿は、なかなか様になってた。
握手会で、ちはるんに弾き語りの感想を言ったら、以前に自分もギター弾くと言う話を覚えてくれてたみたいで、「今度一緒に弾きましょう」なんてこと言われて、ちょっと嬉しかったり。

ほわどるのライヴの間に、国立新美術館で「感性で語る存在の証」と題された、障害者の方が制作した作品の展覧会へ。
小規模な展示であったが、こう言う作品はあまり見る機会がないから、見られたのは良かったかな。
こういった展示だと「芸術か福祉か」と言う問題が頭をよぎるが、展示に協力した障害者施設の携わり方の違いを感じた部分はあったかな。
「アール・ブリュット」的な視点に立つなら、正規の美術教育を受けていない表現と言う部分で素晴らしい作品もあったが、定まった美術的観点から「良し」とされるものを強要されてるかな?と思うものもあり、その施設ごとに「良し」とされるものの「差」と言うものも感じたり。
なんとなく「アール・ブリュット」的な視点と、単純に「障害者アート」と言ってしまう視点とに、そこには有るようで無い、無いようで有る境界線のようなもの、この展示を通して感じた部分はあった。
そう言う部分は関係なく、単純に色や形に「美」を感じる作品も多々あったので、概念的に考えるよりも、ここの作品に寄り添って自分の中の良し悪しを見極めることも重要かな、とは思ったけれども。


1月22日(月)
午後から都心では大雪。自宅周辺では降り始めはみぞれ混じりで、夜になって雪に変わった、と言う感じ。
自分的には、それほど大きな影響はなかったかな。寒かったけど。
ネットの画像やニュースを見ると、かなりの雪が積もったんだなぁ…と思っていたが。

WOWOWオンデマンドで、黒沢清監督「ダゲレオタイプの女」を見る。
なかなか良かった。全編フランスロケ、出演者も全員外国人という事で、黒沢清の作品と言うより、一つの外国映画を見ているような感覚ではあったが。
中盤までの展開は、気難しい写真家にタルコフスキーの「ノスタルジア」のドメニコや、「サクリファイス」の教授のような、自分の信念を貫くために殻に閉じこもる人間を感じた。
そこにあるのは、正気か狂気かと言うのも、そう言ったタルコフスキーの諸作に共通する部分ではあったようにも思う。若干、狂気に針が振れている部分もタルコフスキーに共通する部分ではある。
終盤に写真家からその助手の青年に視点が移ってから、そこら辺の感じは曖昧になってしまうが、序盤からそれとなく語られる「彼岸と此岸」と言う部分をクローズアップした形のようにも思えた。
「彼岸と此岸」と言うテーマは、近作の「岸辺の旅」にも共通する部分ではある。
「正気と狂気」「彼岸と此岸」対立する要素でありながらも、その境界線は極めて曖昧なものである、と黒沢清は言いたかったのかもしれない、と思いながら見ていた。


1月23日(火)
渋谷のシネマヴェーラで西村昭五郎特集。
彼に関しては、映画作家としてのイメージがなく、おそらく今までも2~3本しか見てないので、改めてどんな物かと思い映画館まで。

「競輪上人行状記」。西村昭五郎の監督デビュー作。
脚本に今村昌平が参加していて(大西信行との共作)、なかなか今村昌平っぽい「毒」と言うのか、後味の悪さを感じる、ブラックコメディ。
小沢昭一が演じる、理想に燃えている中学教師が、実家の寺のゴタゴタに巻き込まれ、本来は世俗と切り離された尊い存在であるはずの「寺」の俗にまみれた世界に徐々に毒されていって、転落の人生を…と言うような話。
序盤は、単純に寺の裏側、その俗っぽさを描いた作品かと思ったが(お金の話ばかり出てくる)、そう言う側面もありつつ、人間の裏の顔、欲と業に満ちた人間の存在を浮き彫りにしていく感覚もある。
ストーリーも二転三転して行って、中でも最後に加えられたエピソードが、なかなか痛快で、ここにも大きな皮肉を感じたかな。人間とは、浅はかで忌まわしいものよ…。
それにしても、こう言う毒に満ちた映画が娯楽映画として普通に劇場でかかっていたのだなぁ…と言うのは、今では考えられない感覚。

「帰ってきた狼」。悪くはなかったが、若干中途半端だったかな。脚本に倉本聰が参加。
逗子~葉山が舞台で、若者の一夏の狂騒を描いた作品。主演は山内賢。葉山の海を再開発をして風景を一変させようとする業者を憎んでいる。同じ日活作品で海が舞台、若者が主役だからか、「太陽の季節」を思い起こさせる部分も。
その葉山に避暑として遊びに来るお嬢さんをジュディ・オングが演じていて、高飛車で自分のことしか考えてない嫌な役。なかなか見た目的には可愛らしいのだが。
ここで普通の恋愛ストーリーなら、そのお嬢さんが山内賢に感化されて純真な性格に目覚める、と言う感じなのだろうが、ジュディ・オング演じるお嬢さんは、全く他人のことなど一向に構わず、最後まで嫌味な役柄のままだったのは、倉本聰のこだわりか。
紋切り型のラブストーリーに収まってない部分は秀作かもしれないが、切り込んでくる「何か」が足りなかったかな。
余談だが、ジュディ・オングが主催するゴーゴーパーティで、エルクのギターやら、エコのアンプやら、ビザールなギター、ベースが登場したのは若干高まった。
タイトルバックの山内賢の足だけを映している映像は、なかなかカッコよかった。

その後は、GLADのWHY@DOLLのニューシングルリリースイベント。
この間、単独ライヴに行ったばかりなので、さほど高まる感じはなかったが、ニューシングルは欲しかったし、PVのメイキングのDVDを特典としてもらえるのは今日だけだし、と思って。
タイトル曲の「Show Me Your Smile」は、MVが公開されてからずっと好きな曲だったし、カップリングの「Promises Promises」も、ポップで可愛らしい曲で、最近のほわどるにない雰囲気もあって良かった。
握手会で、早速ちはるんに「Hello Hello Hello」を練習し始めた、と言ったら「一緒にできるように頑張りましょう」なんて事を言われてしまったが、今の自分にはなかなか難しい曲だったりする。ちはるんと同じように、カポ使って弾けるようになろうか。


1月24日(水)
シネマヴェーラの西村昭五郎特集で2本。
「花を喰う蟲」それなりに面白い作品だったが、何か足りない感じがする作品だった。
二谷の復讐譚なのか、太地の成り上がりの物語なのか、そこの描き分けが中途半端だったかな。どちらかに針が振れていれば分かりやすい映画になったような気はする。
序盤、「これはマイ・フェア・レディな話なのか?」と思ったら、二谷の復讐のために太地が利用されてる事になっていくのだが、二谷の復讐に関しても、そのモチベーションがどこにあるのか若干不明な点があって、そこが中途半端さの原因の一つかも。
途中で、太田雅子(後の梶芽衣子)が出てくるが、ああ言う役だったのはビックリ。
全般的にエロティックな演出も多く、脚本次第では、そのままロマンポルノに出来そうなプロットではあった。
最初、主演の女優が誰?と思ったが、若かりし太地喜和子で、若干ブリジット・バルドーっぽく見えたりもあって、ヴァンプ的な役回りがなかなか様になってた。

「東京市街戦」。渡哲也が主演の戦後の闇市を舞台にした活劇。
…とは言え、全てが中途半端に見えたかな。まず、ストーリーが紋切り型で大して面白くなかったし。
以前にも思ったけれど、この映画が作られた頃は「戦争を(この映画の場合は終戦直後を)ノスタルジーとして受け取る」と言う感覚が、観客の側にはあったんだろうか?
端役だが、高橋明が吃音を抱え、若干情けないヤクザの役を演じていたのも印象的。あと、そのヤクザの仲間には野呂圭介も。
殺し屋の米倉斉加年だけが、妙にキザな役で若干浮いてた気が…。

その後は町田に移動し、まほろ座にて、マリコとヒデーズとまちだガールズクワイアのライヴへ。
それなりに楽しめる部分もあったが、自分的にはマリコとヒデーズは、もういいかなぁ…と言う感じ。
かつての歌謡曲を「エバーグリーンな楽曲」として演奏するのは嫌いではないのだが、単に「自分が聞いていた懐メロ」として歌うのは、あんまり好きじゃない。今回、自分はこのイベントに後者の雰囲気を感じて馴染めなかった。
ホント、自分「懐メロ」ってジャンルは苦手なのかもなぁ…他人のノスタルジーに共感できないのかな?
川久保さんがスキあらば秀樹に「おめでとうございます!」と言っていたのは、結構可笑しかったけど。秀樹も照れ笑いにも見える表情を浮かべていたりで。
秀樹への結婚祝いの言葉をかけられるかとも思ったが、終演後に物販に居らず、時間も少し遅くなっていたので、そのまま会場を後にしてしまった。


1月25日(木)
横浜のシネマ・ジャック&ベティまで、ジャック・ドゥミ監督「天使の入江」を見る。
ジャック・ドゥミの映画、「シェルブール~」にしろ「ロシュフォール~」にしろ、ミュージカル映画の印象が強かったので、普通の劇映画だとどういう感じなのだろう?と言う興味もあって行ってみた。
とは言え、イマイチよく分からない映画だったかな。南仏の風景や、映画自体の雰囲気は悪くないのだが、ジャンヌ・モロー演じるヒロインが、単にギャンブル依存症の女ってだけにしか映らず、その人物に魅力を感じられなかったのも大きいか。
映画を見ながら思ったが、自由奔放な女性(女子)に振り回される男と言う構図は、比較的映画やドラマで見るけれども、その逆のパターンってあまり見た事無いな、なんて。多分あるのだろうけど、数としては少ないのでは…?


1月26日(金)
日本映画専門チャンネルで放送された、田中徳三監督「兵隊やくざ 俺にまかせろ」を見る。
やはりプログラムピクチャー的なご都合主義は否めないが、この作品では最前線の兵士がバタバタと死んでいく描写があり、その部分は他の諸作とは若干違う一面か。しかも、作戦として「捨て駒」にされていると言う部分もあったりで。
その「捨て駒」から首尾よく逃げ失せてしまうのが、有田・大宮の二人であるのがこのシリーズではあるのだが。
最後、その作戦を実行した上官を大宮がメタメタに殴るのだが、あれは後に軍法会議ものではないかな…。あそこで部下を含めて皆殺しにしてしまう方が、敵軍に殺られたと言えるのではないか…などと思ってしまったが。
途中で、中国側に捕まってしまった大宮が「上等兵殿に会いたいな…」と言う場面を見ると、やはりそう言う視点でしか見られなくなってる…。


1月27日(土)
シネマ・ジャック&ベティで、アニエス・ヴァルダ監督「5時から7時までのクレオ」を見る。
以前にも見ているが、ぼんやりとした印象しかなかったんで見直したんだが、見直してもぼんやりとした印象しかなかった。
ヌーヴェルヴァーグ期のフランス映画の雰囲気は出ているが、脚本の面での切り込みが自分には物足りなかった感じ。おそらく以前に見た時にも同じように感じたのかもしれない。
途中で、音楽を担当したミシェル・ルグランが出てきたり、ゴダールっぽい人出てるなぁ…と思ってあとで調べたらゴダールだったり。

タワーレコード川崎にて、WHY@DOLLのリリースイベント。
ミニライヴの初っ端が「Shu-Shu-Star」で、ほわどるの中でもトップクラスに好きな曲なので、久しぶりに聞けてそれだけで嬉しかった。
ニューシングルに収録の2曲もすごく好きなので、今回のシングルはかなりお気に入り。

その後は、時間が結構あったので、川崎大師までお詣り。
小学生の頃は、毎年のように家族で初詣に行って、くず餅やらさらし飴やらを買ってもらえるのが楽しみだったな。
その頃は駅から結構距離があると思ったが、今歩くとそんなに遠くなく、当時の時間感覚と距離感覚との違いを思ったりも。
今年はじめて引いたおみくじは「吉」でした。
川崎大師でお詣りを済ませたあとは、大師の近くにある金山神社に行ってみた。
話だけは聞いていたが、実際に目にすると笑っていいやらなんやら…。まぁ、人の営みとしては大切であることなんだけれどね。
いつ頃から、ああ言うものを祀る神社になったんだろう?ちょっと気になったり。

再び、タワーレコードを訪れて、柳♡箱のリリースイベント。
開始40~50分前に着くとイベントスペースが埋まっている…と思ったら、大半の人が座っていて、狭いスペースにこんなのはどうなんだろ?と思ってあまりいい気がしなかった。
イベントはRYUTistが3曲、ハコイリ♡ムスメが3曲歌って、最後に柳♡箱の曲を1曲、と言う形。
イベント終了後に、ペンギンディスクの代表である南波さんがステージに上げられ、ハコムスのぽにょがなんとか「新曲を作る」と言う一言を引き出そうとしている中で、それを頑なに言わないでいる2人のせめぎあい?はちょっと笑えた。
RYUTistは好きだけど、なんとなく今日のイベントは高まる感じがなく、そのままイベント会場を後にした。


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# by freakbeat | 2018-01-28 23:39 | Comments(0)


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